MRI(磁気共鳴診断装置)

MRIは、磁場によって生じる生体内の水素原子核の共鳴を
測定し、コンピュータ−処理によって画像を作っています。
撮影の際には、うつ伏せになり(撮影速度が遅いので、
うつ伏せにして呼吸による体の動きが少なくするためです。)
おわん型のコイルの中に乳房を下垂させて撮影します。
撮影途中で、造影剤を手から注射します。
非常に細かい変化を猫出することが可能であり、
病変の拡がりを三次元的に猫出できることやあらゆる方向
(縦切り、横切り、輪切り)から断面図を描画できること、
造影の程度を数値化して客観的に良性悪性を区別することが
できるなどの利点があります。
しかし、強力な磁気を用いて撮影しますので、
体内に金属を埋め込まれている場合(心臓ペースメーカー、
人工弁、人工骨頭など)は行うことが出来ません。
また撮影時には機械から非常に大きな音がし、時に閉所恐怖症のかたは、検査の施行が困難となります。
さらに撮影時に体を動かすときれいな画像が得られなくなるなどのいくつかの制約があります。
手間のかかる検査と思われるかもしれませんが、その画像は、大変きれいであり、
小さな(腫瘍径約2-3mm)病変も確認できます。
今後医療技術および医療機器の発達に伴って、撮影時間やコストの面において改善がなされればさらに普及、
進歩するものと思われます。


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