日本人女性における乳癌の特徴

現在、日本の女性における乳癌の発生率は急激な上昇傾向にあり、
女性の癌のうちでも最も注意が必要な病気である。
実際、乳癌罹患者数(年間)では、1990年に約2万3千人であったものが
10年後の2000年では3万人を越えており、
その割合は日本人女性40人に1人程で、乳癌の好発年齢は40〜70歳、
40歳後半にそのピークがある。
しかし欧米人の乳癌と比較すると日本の乳癌死亡率はまだ低率であり予後がよいこと、
乳癌年齢についても比較的若年層に多く、小葉癌の頻度が若干少ないこと、
良性変化であるアポクリン化生の頻度が少ないことなどの特徴がある。
その理由について明らかではないが、乳癌死亡率、罹患率をみると
ハワイ在住日系アメリカ人のそれは日本人とハワイ在住白人系アメリカ人の
ちょうど中間に位置することから、人種による違いや生活習慣の違い(特に食生活)、
その他乳房の大きさの違いなどが考えられている。






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